AI特許調査
事例紹介
健康食品に関する特許調査をしてみた!
テーマ:健康食品に関するAI特許調査
・調査観点
穀物と麹を一次発酵させた後、乳酸菌及び酵母を用いて二次発酵を行い、得られた発酵物に柿果実由来のペクチンを添加し、更に熟成期間を設けることで、栄養素の吸収性及び血圧改善効果を向上させた発酵食品の製造方法において、前記一次発酵における麹の使用量を穀物重量の10~15重量%とし、前記二次発酵における乳酸菌及び酵母の接種量をそれぞれ1×10^6~1×10^8 CFU/gとすることを特徴とする複合発酵食品の製造方法。
目的
上記のアイデア(調査観点)に関連する特許を抽出する。
条件
調査対象国:JP
調査資料:特許公報、実用新案公報
調査期間:出願10年
ステータス:生死不問
調査母集合:健康食品に関するもの
作業
- AIを使って、アイデアを生成&ブラッシュアップ
- AIを使って、アイデアに関連する特許を抽出
- AIを使って、アイデアと抽出公報を対比(詳細評価)
- AIを使って、アイデアと抽出公報を対比(対比表作成)
- AIを使って、アイデアと類似する特許の出願動向分析
- AIを使って、アイデアと類似する技術カテゴリ抽出
目的①
先行技術調査
新規の特許出願を行う前に、類似する既存の特許公報を探す調査です。発明の新規性や進歩性を確認し、特許取得の可能性を判断します。無駄な出願を防ぎ、より強い特許請求範囲の作成に役立ちます。
目的②
侵害予防調査
新製品の開発・販売前に、他社の特許権を侵害していないかを確認する調査です。他社特許に抵触するリスクを事前に把握し、設計変更や回避策の検討、ライセンス交渉の判断材料として活用します。
目的③
無効資料調査
特定の特許の有効性を検証するための調査です。対象特許の出願前に公知となっていた特許公報を探し、新規性や進歩性を否定できる資料を収集します。特許無効審判や侵害訴訟での資料に使用されます。
健康食品 × 事例紹介
Case Study
AIを活用した特許調査を動画とテキストでご紹介!
近年、人工知能(AI)技術の進歩により、特許調査の手法も大きく変化しています。AIを活用した特許調査では、従来の検索式による方法に加え、自然言語処理や機械学習の技術を用いることで、より広範な関連技術の発見や、類似特許の効率的な抽出が可能となっています。
特に、AIによる言語の意味理解や文脈把握により、キーワードだけでは発見が困難だった技術文献の特定や、異なる技術分野での類似発明の発見などで成果を上げています。また、大量の特許文献を短時間で分析し、技術動向の可視化や重要文献の優先度付けなども実現しています。
このような先進的な調査手法の導入により、調査の質と効率が向上し、より効果的な特許戦略の立案が可能となっています。
AIを使って、アイデアを生成&ブラッシュアップ
AIを活用し、特許出願できそうなアイデアを10件、考えました。
以下の通り、ご報告いたします。
1.複合発酵食品の製造方法及びその機能性食品
穀物と麹を一次発酵させた後、乳酸菌及び酵母を用いて二次発酵を行い、得られた発酵物に柿果実由来のペクチンを添加し、更に熟成期間を設けることで、栄養素の吸収性及び血圧改善効果を向上させた発酵食品の製造方法において、前記一次発酵における麹の使用量を穀物重量の10~15重量%とし、前記二次発酵における乳酸菌及び酵母の接種量をそれぞれ1×10^6~1×10^8 CFU/gとすることを特徴とする複合発酵食品の製造方法。
・アイデアの特徴
①穀物と麹による一次発酵工程を実施する
②乳酸菌と酵母による二次発酵工程を実施する
③柿果実由来のペクチンを発酵後に添加する
④一次発酵における麹の使用量を穀物重量の10~15重量%に設定する
⑤二次発酵における微生物の接種量を1×10^6~1×10^8 CFU/gに設定する
2.エゾウコギとフェネル配合の口腔ケア用組成物
エゾウコギ根の熱水抽出物とフェネルの抽出物を有効成分として含有し、口腔内上皮細胞のバリア機能を向上させると共に、メイラード反応生成物の分解を促進する口腔ケア用組成物において、前記エゾウコギ根の熱水抽出物及びフェネル抽出物の配合比を重量比で3:1~5:1とし、総重量に対して0.1~5.0重量%含有することを特徴とする口腔ケア用組成物。
・アイデアの特徴
①エゾウコギ根の熱水抽出物を主成分として使用する
②フェネルの抽出物を副成分として使用する
③両成分の配合比を重量比で3:1~5:1に設定する
④総重量に対する有効成分の含有量を0.1~5.0重量%とする
⑤口腔内上皮細胞のバリア機能向上とメイラード反応生成物の分解を同時に達成する
3.養毛用組成物及びその製造方法
卵黄タンパク質加水分解物と桑葉抽出物を主成分とし、プロバイオティクス菌を含有する養毛用組成物において、前記卵黄タンパク質加水分解物の分子量を500~5000とし、桑葉抽出物中のポリフェノール含有量を10~30重量%とし、プロバイオティクス菌を1×10^7~1×10^9 CFU/g含有することを特徴とする養毛用組成物。
・アイデアの特徴
①卵黄タンパク質を酵素により加水分解して低分子化する
②桑葉からポリフェノールを抽出する
③プロバイオティクス菌を安定化して配合する
④有効成分の分子量や含有量を最適化する
⑤各成分の相乗効果により発毛及び育毛を促進する
4.希少糖含有グルコマンナン組成物
こんにゃく由来のグルコマンナンと希少糖を含有し、血糖値上昇抑制及び体重増加抑制効果を有する機能性食品組成物において、前記グルコマンナンの粒度を20~100μmとし、希少糖としてD-プシコースを0.1~1.0g/日の用量で含有し、両成分を造粒により一体化することを特徴とする希少糖含有グルコマンナン組成物。
・アイデアの特徴
①こんにゃく由来のグルコマンナンを微粉砕する
②D-プシコースを有効成分として配合する
③グルコマンナンの粒度を20~100μmに制御する
④D-プシコースの一日摂取量を0.1~1.0gに設定する
⑤造粒工程により両成分を一体化する
5.プロポリス・ローヤルゼリー・ザクロ複合組成物
プロポリス抽出物、ローヤルゼリー及びザクロ果皮抽出物を含有し、mTOR経路を阻害する機能性食品組成物において、前記プロポリス抽出物中のフラボノイド含有量を30~50重量%とし、ローヤルゼリー中の10-HDA含有量を4~6重量%とし、ザクロ果皮抽出物中のエラグ酸含有量を20~40重量%とすることを特徴とするプロポリス・ローヤルゼリー・ザクロ複合組成物。
・アイデアの特徴
①プロポリスからフラボノイドを抽出する
②ローヤルゼリーの10-HDA含有量を規格化する
③ザクロ果皮からエラグ酸を抽出する
④各有効成分の含有量を最適化する
⑤mTOR経路阻害による抗老化効果を発現する
6.植物性機能性成分複合体
ブドウ種子エキス、鹿角霊芝、高麗人参根エキス、ガジュツ及び納豆菌培養物を含有し、体質改善効果を有する機能性食品組成物において、前記各成分の配合比を重量比で2:2:1:1:1とし、一日摂取目安量を0.3~1.0gとすることを特徴とする植物性機能性成分複合体。
・アイデアの特徴
①複数の植物性機能性成分を組み合わせる
②納豆菌培養物を活性成分として添加する
③各成分の配合比を最適化する
④一日摂取目安量を設定する
⑤各成分の相乗効果により体質改善を促進する
7.水溶性食物繊維・オリゴ糖複合体
グアーガム酵素分解物とフラクトオリゴ糖を含有し、肌状態改善及び便秘改善効果を有する機能性食品組成物において、前記グアーガム酵素分解物の分子量を5000~10000とし、フラクトオリゴ糖との配合比を重量比で3:2とし、一日摂取目安量を2.0~5.0gとすることを特徴とする水溶性食物繊維・オリゴ糖複合体。
・アイデアの特徴
①グアーガムを酵素により部分分解する
②フラクトオリゴ糖を機能性成分として配合する
③グアーガム酵素分解物の分子量を制御する
④両成分の配合比を最適化する
⑤肌状態改善と便秘改善の二重の効果を発現する
8.R1バリゲノール含有機能性食品組成物
R1バリゲノールを有効成分とし、αグルコシダーゼ阻害活性を有する機能性食品組成物において、前記R1バリゲノールの純度を90%以上とし、一日摂取目安量を50~200mgとし、安定性向上剤としてビタミンEを0.1~1.0重量%添加することを特徴とするR1バリゲノール含有機能性食品組成物。
・アイデアの特徴
①R1バリゲノールを高純度で精製する
②有効成分の一日摂取目安量を設定する
③ビタミンEによる安定性向上を図る
④αグルコシダーゼ阻害活性を発現する
⑤製剤の保存安定性を確保する
9.発酵ペクチン含有機能性食品
柿果実由来のペクチンを乳酸菌により発酵処理し、栄養素吸収促進効果を有する機能性食品組成物において、前記ペクチンの分子量を5000~55000とし、乳酸菌による発酵時間を24~48時間とし、発酵後のpHを4.0~5.0に調整することを特徴とする発酵ペクチン含有機能性食品。
・アイデアの特徴
①柿果実からペクチンを抽出する
②乳酸菌による発酵処理を実施する
③ペクチンの分子量を制御する
④発酵条件を最適化する
⑤栄養素吸収促進効果を向上させる
10.高機能性メイラード反応制御剤
フェネル抽出物とエゾウコギ根熱水抽出物を含有し、メイラード反応生成物の分解促進効果を有する機能性食品組成物において、前記フェネル抽出物中のアネトールの含有量を40~60重量%とし、エゾウコギ根熱水抽出物との配合比を重量比で1:1~1:3とすることを特徴とする高機能性メイラード反応制御剤。
・アイデアの特徴
①フェネルからアネトールを抽出する
②エゾウコギ根の熱水抽出を行う
③アネトール含有量を規格化する
④両成分の配合比を最適化する
⑤メイラード反応生成物の分解を促進する
AIを使って、アイデアに関連する特許を抽出
以下のアイデアに関連する特許公報を8件抽出しました。以下の通り、報告いたします。
・アイデア(調査観点、請求項案)
穀物と麹を一次発酵させた後、乳酸菌及び酵母を用いて二次発酵を行い、得られた発酵物に柿果実由来のペクチンを添加し、更に熟成期間を設けることで、栄養素の吸収性及び血圧改善効果を向上させた発酵食品の製造方法において、前記一次発酵における麹の使用量を穀物重量の10~15重量%とし、前記二次発酵における乳酸菌及び酵母の接種量をそれぞれ1×10^6~1×10^8 CFU/gとすることを特徴とする複合発酵食品の製造方法。
■技術的特徴
上記のアイデアの技術的特徴は以下の通りです。
①穀物と麹を使用して一次発酵を行う(麹使用量:穀物重量の10~15重量%)
②一次発酵物に乳酸菌及び酵母を添加して二次発酵を行う(接種量:1×10^6~1×10^8 CFU/g)
③二次発酵物に柿果実由来のペクチンを添加する
④熟成期間を設ける
⑤栄養素の吸収性及び血圧改善効果を向上させる
1.関連公報の抽出結果
上記のアイデアに関連する公報を8件、抽出しました。
- JP2021159039A(出願日:2020-04-02、青源味噌株式会社、乳酸菌発酵食品の製造方法)
- JP2017176175A(出願日:2017-03-23、二洋商事有限会社、醗酵原料として醗酵茶を含む茶味噌及びその製造方法)
- JP2020080764A(出願日:2018-11-28、ベストオプション株式会社、発酵産物及びその製造方法)
- JP2023000116A(出願日:2021-06-17、有限会社ラヴィアンサンテ、蜂蜜発酵物の製造方法)
- JP2018016549A(出願日:2016-07-25、一丸ファルコス株式会社、栄養素吸収改善剤)
- JP2020130139A(出願日:2019-02-25、マルコメ株式会社、飲食品、夜間血圧低下剤、医薬組成物、食品添加物及びサプリメント)
- JP2022091540A(出願日:2020-12-09、小林製薬株式会社、便秘改善剤)
- JP2019106988A(出願日:2018-12-14、株式会社ユーグレナ、麹菌発酵産物及びその製造方法)
2.特徴別の該否結果
上記で抽出した特許公報8件について、アイデアの特徴5点に関する該否結果をまとめました。
※評価基準:〇(特徴の要件を全て含む)、△(特徴の要件を一部含む)、×(特徴の要件を一つも含まない)
公報番号(出願人) | 類似度(%) | ① | ② | ③ | ④ | ⑤ |
---|---|---|---|---|---|---|
JP2021159039A(青源味噌) | 85 | 〇 | 〇 | × | 〇 | △ |
JP2017176175A(二洋商事) | 80 | 〇 | △ | × | 〇 | △ |
JP2020080764A(ベストオプション) | 75 | 〇 | △ | × | 〇 | × |
JP2023000116A(ラヴィアンサンテ) | 70 | △ | 〇 | × | 〇 | × |
JP2018016549A(一丸ファルコス) | 65 | × | × | 〇 | × | 〇 |
JP2020130139A(マルコメ) | 60 | △ | × | × | 〇 | 〇 |
JP2022091540A(小林製薬) | 55 | △ | 〇 | × | △ | × |
JP2019106988A(ユーグレナ) | 50 | 〇 | × | × | △ | × |
3.抽出公報の詳細レビュー
類似度の高い抽出公報3件について、より詳細な評価結果をまとめました。
■1件目:類似度 85%
- 公開番号: JP2021159039A
- 出願日: 2020-04-02
- 公開日: 2021-10-11
- 出願人: 青源味噌株式会社
- 名称:乳酸菌発酵食品の製造方法
- 要点:(産業分野)発酵食品製造。(課題)腸内環境を改善し、甘みと酸味の調和を図った健康食品の製造方法の提供。(解決手段)米と米麹を用いた一次発酵後、特定の乳酸菌を用いた二次発酵を行い、発酵条件を最適化することで、生きた乳酸菌を含む発酵食品を製造。(効果・特徴)腸内環境の改善と美容・健康への効果が期待できる発酵食品。
- 公報リンク(GooglePatents):https://patents.google.com/patent/JP2021159039A
〇特徴別の該否結果と判定理由
①穀物と麹を使用して一次発酵を行う:〇
※判定理由:米と米麹を使用した一次発酵工程が具体的に記載されている。
②乳酸菌及び酵母を用いた二次発酵:〇
※判定理由:ペディオコッカスアシディラクティシィを1.0×10^8 cell/g以上添加する工程が記載されている。
③柿果実由来のペクチンの添加:×
※判定理由:柿果実由来のペクチンに関する記載がない。
④熟成期間を設ける:〇
※判定理由:37-45度で10時間以上の発酵・熟成工程が記載されている。
⑤栄養素吸収性・血圧改善効果:△
※判定理由:腸内環境改善効果は記載されているが、栄養素吸収性・血圧改善に関する具体的な記載はない。
■2件目:類似度 80%
- 公開番号: JP2017176175A
- 出願日: 2017-03-23
- 公開日: 2017-10-05
- 出願人: 二洋商事有限会社
- 名称:醗酵原料として醗酵茶を含む茶味噌及びその製造方法
- 要点:(産業分野)発酵食品製造。(課題)茶由来の栄養成分を含みながら、渋みや苦味を低減した深い味わいの茶味噌の提供。(解決手段)醗酵茶を含む原料に大豆と米を加え、麹菌による発酵と熟成を行う。(効果・特徴)ポリフェノールなどの茶由来の栄養成分を保持しつつ、味わい深い発酵食品が得られる。
- 公報リンク(GooglePatents):https://patents.google.com/patent/JP2017176175A
〇特徴別の該否結果と判定理由
①穀物と麹を使用して一次発酵:〇
※判定理由:米と麹菌を用いた発酵工程が記載されている。
②乳酸菌及び酵母を用いた二次発酵:△
※判定理由:発酵工程は記載されているが、乳酸菌・酵母の具体的な使用条件の記載がない。
③柿果実由来のペクチンの添加:×
※判定理由:柿果実由来のペクチンに関する記載がない。
④熟成期間を設ける:〇
※判定理由:醗酵及び熟成工程が記載されている。
⑤栄養素吸収性・血圧改善効果:△
※判定理由:栄養価が高いことは記載されているが、具体的な効果の記載がない。
■3件目:類似度 75%
- 公開番号: JP2020080764A
- 出願日: 2018-11-28
- 公開日: 2020-06-04
- 出願人: ベストオプション株式会社
- 名称:発酵産物及びその製造方法
- 要点:(産業分野)発酵食品製造。(課題)安全性が高く、製造効率の良い発酵産物の製造方法の提供。(解決手段)原料を焙煎後、含水させ、麹菌等を接種して発酵させ、再度焙煎する。(効果・特徴)雑菌の繁殖を抑制し、安全性と製造効率に優れた発酵産物が得られる。
- 公報リンク(GooglePatents):https://patents.google.com/patent/JP2020080764A
〇特徴別の該否結果と判定理由
①穀物と麹を使用して一次発酵:〇
※判定理由:穀類を原料とし、麹菌による発酵工程が記載されている。
②乳酸菌及び酵母を用いた二次発酵:△
※判定理由:乳酸菌の使用は記載されているが、具体的な使用条件や二次発酵の記載がない。
③柿果実由来のペクチンの添加:×
※判定理由:柿果実由来のペクチンに関する記載がない。
④熟成期間を設ける:〇
※判定理由:発酵工程後の熟成期間が記載されている。
⑤栄養素吸収性・血圧改善効果:×
※判定理由:栄養素吸収性や血圧改善効果に関する記載がない。
4.総括(考察・コメント)
ユーザーが入力したアイデア(調査観点、請求項案)と抽出した公報を比較すると、以下のような考察ができます:
1.産業分野の比較:
・アイデアと抽出公報は、いずれも発酵食品の製造方法に関する技術分野に属している。
・抽出公報の多くは麹菌や乳酸菌を用いた発酵工程を含むが、二段階発酵と柿果実由来のペクチン添加を組み合わせた例は見当たらない。
2.課題の比較:
・アイデアは栄養素吸収性と血圧改善効果の向上を目指している。
・抽出公報は主に発酵効率、安全性、風味改善などを課題としており、アイデアとは異なるアプローチを採用している。
・JP2018016549AとJP2020130139Aは、それぞれ栄養素吸収改善と血圧低下に関する課題を個別に扱っているが、両者を同時に解決する手段は開示していない。
3.解決手段の比較:
・アイデアは、二段階発酵と柿果実由来のペクチンの添加を組み合わせた独自の製造方法を提案している。
・抽出公報では、麹による発酵や乳酸菌による発酵は個別に開示されているが、両者を組み合わせた二段階発酵の具体的な条件(使用量や接種量)まで言及したものは見当たらない。
・特に、柿果実由来のペクチンを発酵食品に添加する技術は、JP2018016549Aで開示されているが、二段階発酵との組み合わせは示唆されていない。
新規性や進歩性に関する意見やアドバイスを得るためには、弁理士などの専門家に相談することをお勧めします。
AIを使って、アイデアと抽出公報を対比(詳細評価)
アイデアの特徴①②③④⑤と抽出公報を対比、評価しました。
以下の通り、ご報告いたします。
・アイデアの特徴
①穀物と麹を使用して一次発酵を行う(麹使用量:穀物重量の10~15重量%)
②一次発酵物に乳酸菌及び酵母を添加して二次発酵を行う(接種量:1×10^6~1×10^8 CFU/g)
③二次発酵物に柿果実由来のペクチンを添加する
④熟成期間を設ける
⑤栄養素の吸収性及び血圧改善効果を向上させる
・抽出公報
公報番号:JP2021159039(出願日:2020-04-02、公開日:2021-10-11、出願人:青源味噌株式会社、名称:乳酸菌発酵食品の製造方法)
・該否結果
公報番号(出願人) | 類似度(%) | ① | ② | ③ | ④ | ⑤ |
---|---|---|---|---|---|---|
JP2021159039(青源味噌) | 40% | △ | △ | × | × | × |
特徴①と抽出公報との比較
・該否結果:△
・特徴①に対応する箇所と内容:
【請求項1】
「米(10)と、米麹(20)と…米麹(20)を投入する投入行程(D)と、50度から60度の範囲以内に温度を保ち糖化をさせる糖化工程(E)」
・補足:
特徴①は「穀物と麹を使用して一次発酵を行う(麹使用量:穀物重量の10~15重量%)」ですが、抽出公報Ⅰでは米と米麹を使用する点は一致するものの、麹の使用量の特定がなく、また糖化工程はあるものの一次発酵という形での記載はありません。
特徴②と抽出公報との比較
・該否結果:△
・特徴②に対応する箇所と内容:
【請求項1】
「乳酸菌(30)であるペディオコッカスアシディラクティシィ(32)を少なくとも1.0×10^8(cell/g)以上を0.1%から3%の範囲で添加する乳酸菌添加工程(F)」
・補足:
特徴②は「乳酸菌及び酵母を添加して二次発酵を行う」ですが、抽出公報Ⅰでは乳酸菌の添加は記載されているものの、酵母の添加については記載がありません。また、接種量の範囲は部分的に重なりますが、完全には一致しません。
特徴③と抽出公報との比較
・該否結果:×
・特徴③に対応する箇所と内容:
関連する記載無し
・補足:
特徴③は「二次発酵物に柿果実由来のペクチンを添加する」ですが、抽出公報Ⅰには柿果実由来のペクチンの添加に関する記載はありません。
特徴④と抽出公報との比較
・該否結果:×
・特徴④に対応する箇所と内容:
関連する記載無し
・補足:
特徴④は「熟成期間を設ける」ですが、抽出公報Ⅰには熟成期間に関する記載はありません。
特徴⑤と抽出公報との比較
・該否結果:×
・特徴⑤に対応する箇所と内容:
関連する記載無し
・補足:
特徴⑤は「栄養素の吸収性及び血圧改善効果を向上させる」ですが、抽出公報Ⅰには栄養素の吸収性や血圧改善効果に関する具体的な記載はありません。
総括(アイデアと抽出公報の比較)
1.産業分野の比較:
両者とも発酵食品の製造方法に関する技術分野に属しており、特に穀物を原料とした発酵食品の製造という点で共通しています。ただし、アイデアは健康機能性に重点を置いているのに対し、抽出公報は乳酸菌発酵食品の製造工程に焦点を当てています。
2.課題の比較:
抽出公報は腸内環境の改善と味の調和を主な課題としているのに対し、アイデアは栄養素の吸収性向上と血圧改善効果という異なる課題に取り組んでいます。両者は発酵食品による健康増進という大きな枠組みでは共通していますが、具体的なアプローチが異なります。
3.解決手段の比較:
抽出公報は米と米麹を用いた乳酸菌発酵に特化した製造方法を提案していますが、アイデアは一次発酵、二次発酵、さらに柿果実由来のペクチン添加という独自のプロセスを採用しています。また、熟成期間の設定や具体的な機能性の向上という点で、アイデアはより包括的な解決手段を提示しています。
AIを使って、アイデアと抽出公報を対比(対比表作成)
以下は、アイデアの特徴と抽出公報に関して対比表にまとめたものです:
アイデアの特徴と抽出公報との対比表
特徴 | 記載箇所 | 記載内容(抽出公報から転記) | 一致点 | 相違点 | 類似度 |
---|---|---|---|---|---|
①:穀物と麹を使用して一次発酵 | 請求項1 | 米(10)と、米麹(20)と…米麹(20)を投入する投入行程(D)と、50度から60度の範囲以内に温度を保ち糖化をさせる糖化工程(E) | 穀物(米)と麹(米麹)を使用 | ・麹使用量の特定なし ・一次発酵の明確な記載なし | 中程度 |
②:乳酸菌及び酵母による二次発酵 | 請求項1 | 乳酸菌(30)であるペディオコッカスアシディラクティシィ(32)を少なくとも1.0×10^8(cell/g)以上を0.1%から3%の範囲で添加する乳酸菌添加工程(F) | ・乳酸菌の添加 ・接種量が部分的に重複 | ・酵母添加の記載なし ・接種量の範囲が完全には一致しない | 中程度 |
③:柿果実由来のペクチン添加 | - | 関連する記載なし | なし | 柿果実由来のペクチン添加に関する記載なし | なし |
④:熟成期間の設定 | - | 関連する記載なし | なし | 熟成期間に関する記載なし | なし |
⑤:栄養素吸収性・血圧改善効果 | - | 関連する記載なし | なし | 栄養素吸収性・血圧改善効果に関する記載なし | なし |
■総括(考察、コメント)
- 基本工程の部分一致:
アイデアと抽出公報は、穀物(米)と麹(米麹)を使用する点、および乳酸菌を添加する点で部分的に一致しています。 - 発酵プロセスの違い:
アイデアは明確な二段階発酵(一次・二次)を規定していますが、抽出公報では糖化工程と乳酸菌添加工程として記載されており、プロセスの捉え方が異なります。 - 微生物制御の違い:
アイデアは乳酸菌と酵母の両方を使用しますが、抽出公報は乳酸菌(ペディオコッカスアシディラクティシィ)のみの使用を規定しています。 - 機能性材料の有無:
アイデアでは柿果実由来のペクチンという特定の機能性材料を使用しますが、抽出公報にはこのような機能性材料の添加に関する記載はありません。 - 効果の違い:
アイデアは栄養素吸収性や血圧改善効果という具体的な機能性を目指していますが、抽出公報ではそのような効果に関する言及がありません。
総じて、両者は発酵食品の製造という大枠では共通していますが、具体的なプロセス、使用する材料、目的とする効果において大きな違いがあり、類似度は全体として40%程度と評価されます。
AIを使って、アイデアと類似する特許の出願動向分析
本テーマに関連する特許出願について、出願年,出願人等の観点で分析しました。
1-1. 出願年別の傾向分析:
出願年 | 件数 | 主な技術トレンド |
---|---|---|
2014年 | 2件 | メラニン生成抑制、美白作用 |
2015年 | 6件 | 発毛促進、体重低下抑制、D-アミノ酸製造 |
2016年 | 9件 | 栄養素吸収改善、血管弛緩作用、モリンガエキス |
2017年 | 10件 | 血圧降下、脂質代謝、オーラルケア |
2018年 | 6件 | mTOR阻害、抗アレルギー、血中尿酸値低減 |
2019年 | 6件 | 血糖値改善、腎機能障害改善、美白作用 |
2020年 | 8件 | 記憶学習能力改善、NAD産生促進、バリア機能向上 |
2021年 | 8件 | 健康増進、抗ストレス作用、肝機能改善 |
2022年 | 5件 | 更年期障害改善、あがり症対策、脂肪分解促進 |
2023年 | 5件 | アルファグルコシダーゼ阻害、mTOR阻害、高血圧改善 |
2024年 | 2件 | オーラルケア、携帯完全栄養食 |
補足説明: 出願動向を分析すると、2016-2017年がピークとなっており、その後はやや減少傾向にあります。技術トレンドとしては、初期は美白や発毛促進といった美容関連が中心でしたが、次第に生活習慣病予防や高齢化対策など健康維持に関する技術へとシフトしています。特に近年は、認知機能やストレス対策、oral healthなど、現代社会のニーズに即した技術開発が活発化しています。
1-2. 主要出願人別の技術領域:
出願人 | 件数 | 主な技術領域 |
---|---|---|
株式会社東洋新薬 | 8件 | 肝機能改善、オーラルケア、血中中性脂肪低減 |
丸善製薬株式会社 | 4件 | 抗炎症作用、抗老化作用、美白作用 |
日本メナード化粧品株式会社 | 4件 | メラニン生成抑制、脂肪燃焼促進、エネルギー産生促進 |
森永乳業株式会社 | 4件 | 腎機能障害改善、血中尿酸値低減、プロバイオティクス |
花王株式会社 | 4件 | 睡眠改善、低体温改善、脂質燃焼促進 |
山田養蜂場本社 | 3件 | mTOR阻害、抗老化作用、免疫機能改善 |
その他 | 73件 | 栄養素吸収改善、血糖値改善、抗ストレスなど |
補足説明: 出願人分析から、大手製薬・化粧品メーカーが中心となって研究開発を進めていることがわかります。特に東洋新薬は肝機能改善やオーラルケアなど、生活習慣病予防に関連する技術を多く出願しています。また、各社の技術領域は比較的棲み分けされており、自社の強みを活かした研究開発を展開していることが特徴的です。健康食品市場の拡大に伴い、機能性表示食品制度への対応も意識した技術開発が進められています。
1-3. 技術分野別の分類:
技術分野 | 件数 | 主な特徴 |
---|---|---|
生活習慣病対策 | 25件 | 血糖値改善、血圧降下、脂質代謝改善 |
美容・抗老化 | 20件 | メラニン生成抑制、コラーゲン産生促進、育毛 |
腸内環境改善 | 15件 | プロバイオティクス、腸内細菌叢改善、吸収促進 |
ストレス・睡眠 | 12件 | 睡眠改善、抗ストレス、リラックス効果 |
免疫機能改善 | 10件 | 抗アレルギー、免疫賦活、炎症抑制 |
筋肉・骨格系 | 8件 | 筋肉増量、関節痛緩和、骨密度改善 |
その他 | 10件 | 認知機能改善、口腔ケア、完全栄養食 |
補足説明: 技術分野の分析から、生活習慣病対策が最も多く、次いで美容・抗老化関連技術が続いています。これは高齢化社会における健康維持への関心の高まりを反映しています。また、近年は腸内環境やストレス対策など、現代人の健康課題に焦点を当てた技術開発も増加傾向にあります。特に機能性表示食品制度の施行以降、科学的エビデンスに基づいた機能性の実証研究が活発化しています。
1-4. 技術課題別の分類:
技術課題 | 件数 | 主なアプローチ |
---|---|---|
有効性向上 | 35件 | 新規有効成分探索、相乗効果の検討 |
安全性確保 | 25件 | 天然物由来成分活用、副作用低減 |
製剤化技術 | 20件 | 安定性向上、生物学的利用能改善 |
摂取利便性 | 12件 | 剤形改良、味質改善 |
製造効率化 | 8件 | 製造プロセス最適化、品質管理 |
補足説明: 技術課題の分析から、有効性向上と安全性確保が主要な課題となっていることがわかります。特に天然物由来成分の活用が多く、副作用リスクの低減と機能性の両立を目指す傾向が強くなっています。また、製剤化技術においては、有効成分の安定性向上や吸収性改善に加え、食品としての美味しさや摂取のしやすさも重要な課題として取り組まれています。
1-5. 総括
健康食品・サプリメント関連の特許出願動向からは、高齢化社会や健康志向の高まりを背景に、生活習慣病予防や美容・抗老化を中心とした技術開発が活発に行われていることが明らかになりました。特に注目すべき点として、①天然物由来成分の活用による安全性と機能性の両立、②腸内環境やストレスなど現代的な健康課題への対応、③科学的エビデンスに基づく機能性実証の重視、が挙げられます。また、大手企業を中心に各社の強みを活かした研究開発が進められており、機能性表示食品制度に対応した技術開発も増加しています。今後は、高齢化の更なる進展や健康意識の高まりにより、より効果的で安全性の高い製品開発が求められると予想されます。
特許出願の内容を出願年,出願人の観点から分析しました。
2-1. 技術分野による分類
技術分野 | 特徴的な出願内容 | 件数 |
---|---|---|
栄養・機能性素材 | 栄養素吸収改善、ビタミン類、オリゴ糖類、ペプチド | 25件 |
植物由来成分 | 植物抽出物、発酵物、ハーブ類 | 22件 |
生理活性物質 | 酵素阻害剤、代謝改善剤、ホルモン関連 | 18件 |
発酵・微生物 | 乳酸菌、酵母、麹菌利用 | 15件 |
美容・化粧品 | 美白剤、抗シワ、育毛関連 | 12件 |
製剤化技術 | 安定化技術、製剤設計、配合技術 | 8件 |
補足説明:
栄養・機能性素材に関する特許が最も多く、特に生体への吸収性や機能性を高める技術が注目されています。次いで植物由来成分の活用が多く、伝統的な天然素材の新規機能探索や有効成分の特定に関する技術開発が活発です。また、発酵技術を活用した機能性向上や、美容分野への応用研究も増加傾向にあります。
2-2. 産業分野による分類
産業分野 | 応用例 | 該当特許数 |
---|---|---|
健康食品・サプリメント | 機能性食品、栄養補助食品 | 35件 |
医薬品・医薬部外品 | 疾病予防、治療補助 | 25件 |
化粧品・美容 | スキンケア、ヘアケア | 15件 |
食品・飲料 | 機能性飲料、加工食品 | 15件 |
農業・バイオ | 発酵技術、微生物活用 | 10件 |
補足説明:
健康食品・サプリメント分野が最も多く、特に機能性表示食品制度の施行以降、科学的エビデンスに基づく機能性素材の開発が活発化しています。医薬品・医薬部外品分野では、予防医学的なアプローチが目立ち、天然物由来の新規有効成分の探索が進められています。化粧品分野では、経口摂取による美容効果(インナービューティー)に関する特許が増加傾向にあります。
2-3. 製品分野による分類
製品分野 | 具体例 | 件数 |
---|---|---|
機能性食品 | サプリメント、健康補助食品 | 40件 |
美容関連製品 | 美白剤、アンチエイジング製品 | 20件 |
医療関連製品 | 疾病予防・改善製品 | 18件 |
飲料製品 | 機能性飲料、発酵飲料 | 12件 |
一般食品 | 加工食品、調味料 | 10件 |
補足説明:
機能性食品分野が最も多く、特にサプリメント形態での製品化を目指す特許が目立ちます。美容関連製品では、経口摂取による美容効果を訴求する製品開発が活発です。医療関連製品では、生活習慣病予防や健康維持に関する製品が多く見られます。また、飲料製品では発酵技術を活用した新規機能性飲料の開発が進められています。
2-4. 技術背景による分類
技術背景 | 内容 | 関連特許数 |
---|---|---|
健康志向の高まり | 予防医学、健康維持 | 35件 |
高齢化社会 | 加齢対策、介護予防 | 25件 |
美容ニーズ | 美容・アンチエイジング | 20件 |
生活習慣病対策 | メタボ対策、血糖値管理 | 15件 |
製造技術の進歩 | 安定化技術、製剤化技術 | 5件 |
補足説明:
健康志向の高まりを背景とした予防医学的アプローチの特許が多く、特に日常的な健康維持や疾病予防に関する技術開発が目立ちます。高齢化社会を背景とした加齢対策製品の開発も活発で、認知機能維持や筋力低下予防などの技術が注目されています。また、美容分野では科学的根拠に基づいた新規機能性素材の開発が進められています。
2-5. 用途による分類
用途 | 具体例 | 件数 |
---|---|---|
健康維持・改善 | 生活習慣病予防、免疫機能向上 | 30件 |
美容効果 | 美白、シワ予防、育毛 | 25件 |
疾病予防 | 高血圧予防、糖尿病予防 | 20件 |
体調管理 | 疲労回復、ストレス緩和 | 15件 |
栄養補給 | ビタミン・ミネラル補給 | 10件 |
補足説明:
健康維持・改善を目的とした用途が最も多く、特に生活習慣病予防や免疫機能向上に関する技術が注目されています。美容効果では、経口摂取による美容効果の実現に向けた技術開発が活発です。また、科学的エビデンスに基づく疾病予防効果の実証研究も増加傾向にあります。
2-6. 課題による分類
課題 | 具体的内容 | 件数 |
---|---|---|
機能性向上 | 有効性・安全性の向上 | 35件 |
製剤安定性 | 品質維持、有効成分の安定化 | 25件 |
生物学的利用能 | 吸収性改善、生体利用効率向上 | 20件 |
製造コスト | 製造工程の効率化、原料調達 | 12件 |
嗜好性改善 | 風味改善、服用性向上 | 8件 |
補足説明:
機能性向上に関する課題が最も多く、特に有効性・安全性の向上に焦点を当てた技術開発が進められています。また、製剤安定性に関する課題も多く、有効成分の安定化や品質維持技術の開発が重要視されています。生物学的利用能の向上も重要な課題として認識されており、吸収性改善や生体利用効率の向上に関する研究が活発化しています。
2-7. 解決手段による分類
解決手段 | アプローチ | 件数 |
---|---|---|
成分最適化 | 有効成分の同定・最適化 | 30件 |
製剤技術 | 安定化技術、製剤設計 | 25件 |
複合化技術 | 相乗効果、新規組み合わせ | 20件 |
生産技術 | 製造方法の改善、効率化 | 15件 |
評価技術 | 機能性評価、安全性確認 | 10件 |
補足説明:
有効成分の同定・最適化による機能性向上が最も多く採用されている解決手段です。次いで、製剤技術による安定性向上や、複数成分の組み合わせによる相乗効果の実現が多く見られます。また、製造方法の改善による効率化や、科学的な機能性評価手法の確立も重要な解決手段として位置づけられています。
2-8. 効果による分類
効果 | 具体的な改善点 | 件数 |
---|---|---|
機能性向上 | 有効性の向上、作用の増強 | 35件 |
安全性向上 | 副作用低減、安全性確保 | 25件 |
製品安定性 | 保存安定性向上、品質維持 | 20件 |
生産性向上 | コスト削減、効率化 | 12件 |
使用性改善 | 服用性向上、嗜好性改善 | 8件 |
2-9. 総括
2015年から2024年にかけての特許出願動向を分析すると、健康食品・サプリメント分野を中心に、機能性表示食品制度の普及に伴う科学的エビデンスに基づく製品開発が活発化していることが特徴的です。特に、栄養・機能性素材や植物由来成分に関する研究開発が盛んで、これらの有効性・安全性の向上や製剤安定性の確保に焦点を当てた技術開発が進められています。また、高齢化社会や健康志向の高まりを背景に、予防医学的アプローチや美容効果を訴求する製品開発も増加傾向にあります。今後は、より効果的な機能性成分の探索や、製剤技術の高度化、複数成分の組み合わせによる相乗効果の実現など、さらなる技術革新が期待されます。
AIを使って、アイデアと類似する技術カテゴリ抽出
本テーマに関連する特許について、技術要素等をカテゴライズしました。
大カテゴリ | 中カテゴリ | 小カテゴリ | 説明 |
---|---|---|---|
1. 生理活性機能 | 1.1 代謝改善 | 1.1.1 血糖値制御 | 血糖値の上昇を抑制する成分や技術 |
1.1.2 脂質代謝 | 中性脂肪や体脂肪の分解を促進する技術 | ||
1.1.3 エネルギー代謝 | ATP産生やエネルギー効率を向上させる成分 | ||
1.2 循環器機能 | 1.2.1 血圧制御 | 血圧を適正に保つための成分や技術 | |
1.2.2 血流改善 | 血行を促進する有効成分や技術 | ||
1.2.3 血管機能 | 血管の弾力性を維持する成分 | ||
1.3 抗酸化作用 | 1.3.1 フリーラジカル消去 | 活性酸素を除去する成分 | |
1.3.2 酵素活性化 | 抗酸化酵素の働きを促進する技術 | ||
1.3.3 細胞保護 | 酸化ストレスから細胞を守る成分 | ||
2. 素材技術 | 2.1 植物性素材 | 2.1.1 ハーブエキス | 薬用植物から抽出した有効成分 |
2.1.2 果実エキス | 果実から得られる機能性成分 | ||
2.1.3 野菜エキス | 野菜由来の栄養・機能性成分 | ||
2.2 発酵素材 | 2.2.1 乳酸菌発酵 | 乳酸菌による発酵生産物 | |
2.2.2 酵母発酵 | 酵母による発酵生産物 | ||
2.2.3 麹菌発酵 | 麹菌による発酵技術 | ||
2.3 動物性素材 | 2.3.1 乳製品 | 乳由来の機能性タンパク質 | |
2.3.2 卵成分 | 卵由来の生理活性物質 | ||
2.3.3 魚介類 | 水産物由来の機能性成分 | ||
3. 製剤設計 | 3.1 剤形開発 | 3.1.1 速溶性 | 素早く溶ける製剤技術 |
3.1.2 徐放性 | 成分を徐々に放出する技術 | ||
3.1.3 安定性 | 有効成分の分解を防ぐ技術 | ||
3.2 味覚改善 | 3.2.1 マスキング | 不快な味や匂いを隠す技術 | |
3.2.2 風味付与 | 好ましい味わいを付与する技術 | ||
3.2.3 後味制御 | 摂取後の味わいを改善する技術 | ||
3.3 吸収促進 | 3.3.1 可溶化 | 難水溶性成分の溶解性を高める技術 | |
3.3.2 微細化 | 粒子径を小さくして吸収を高める技術 | ||
3.3.3 キャリア化 | 有効成分の運搬効率を高める技術 | ||
4. 安全性評価 | 4.1 品質管理 | 4.1.1 成分分析 | 有効成分の定量的評価方法 |
4.1.2 純度試験 | 不純物の検出・管理技術 | ||
4.1.3 安定性試験 | 経時変化の評価方法 | ||
4.2 毒性評価 | 4.2.1 急性毒性 | 単回投与での安全性評価 | |
4.2.2 慢性毒性 | 長期投与での安全性評価 | ||
4.2.3 相互作用 | 他の成分との相互作用評価 | ||
4.3 臨床評価 | 4.3.1 有効性確認 | 臨床での効果検証方法 | |
4.3.2 安全性確認 | 人体での安全性確認試験 | ||
4.3.3 用量設定 | 適切な摂取量の決定方法 | ||
5. 機能性表示 | 5.1 効能評価 | 5.1.1 作用機序解明 | 有効性の科学的根拠づけ |
5.1.2 臨床データ | ヒト試験データの取得方法 | ||
5.1.3 安全性データ | 安全性に関する科学的証明 | ||
5.2 規制対応 | 5.2.1 表示基準 | 法規制に準拠した表示方法 | |
5.2.2 品質基準 | 製品品質の管理基準 | ||
5.2.3 製造基準 | 製造工程の管理基準 | ||
5.3 情報提供 | 5.3.1 摂取方法 | 適切な使用方法の説明 | |
5.3.2 注意事項 | 安全な使用のための注意点 | ||
5.3.3 保存方法 | 適切な保存方法の指示 | ||
6. 機能修飾技術 | 6.1 安定化技術 | 6.1.1 包接化 | シクロデキストリンなどによる成分の安定化 |
6.1.2 コーティング | 有効成分を保護する被膜形成技術 | ||
6.1.3 乳化技術 | 油水界面の安定化技術 | ||
6.2 徐放化技術 | 6.2.1 マトリックス化 | 基材への成分の固定化技術 | |
6.2.2 カプセル化 | 成分を内包する技術 | ||
6.2.3 ゲル化 | 成分の放出を制御するゲル技術 | ||
6.3 相乗効果 | 6.3.1 複合化 | 複数成分の組み合わせによる効果増強 | |
6.3.2 活性化 | 成分の生理活性を高める技術 | ||
6.3.3 バイオアベイラビリティ向上 | 生体利用効率を高める技術 | ||
7. 品質設計 | 7.1 原料規格 | 7.1.1 原料選定 | 高品質な原料の選定基準 |
7.1.2 規格設定 | 原料の品質規格の設定方法 | ||
7.1.3 検査方法 | 原料の品質検査技術 | ||
7.2 工程管理 | 7.2.1 製造条件 | 最適な製造条件の設定方法 | |
7.2.2 品質試験 | 製造工程での品質確認方法 | ||
7.2.3 衛生管理 | 製造環境の清浄度管理 | ||
7.3 保存安定性 | 7.3.1 温度管理 | 適切な保管温度の設定 | |
7.3.2 湿度管理 | 湿度による品質劣化の防止 | ||
7.3.3 光安定性 | 光による変質の防止技術 | ||
8. 製品形態 | 8.1 固形剤 | 8.1.1 錠剤 | 打錠による成形技術 |
8.1.2 カプセル | ハードカプセル・ソフトカプセル技術 | ||
8.1.3 顆粒剤 | 造粒による製剤化技術 | ||
8.2 液剤 | 8.2.1 ドリンク剤 | 飲料形態の製剤技術 | |
8.2.2 シロップ剤 | 粘性のある液体製剤技術 | ||
8.2.3 エマルション | 油性成分の液状化技術 | ||
8.3 特殊剤形 | 8.3.1 ゼリー剤 | ゲル状製剤の製造技術 | |
8.3.2 フィルム剤 | 薄膜状製剤の製造技術 | ||
8.3.3 スプレー剤 | 噴霧型製剤の製造技術 |
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